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140文字以上の主に本についてのつぶやき

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『鴨居羊子の生き方百科』鴨居羊子

この本を読み終わりました。 2021年、没後30年を迎える鴨居羊子は、新聞記者から下着デザイナーを志した異色の人。多才な彼女は、下着デザイナー以外にも、エッセイスト、画家、人形デザイナー、絵本作家としても活躍。早くから女性の自立を訴えた先進的な女…

『華ざかりの三重奏』坂井希久子

この本を読み終わりました。 独身で子供のいない可南子は、もうすぐ還暦を迎える。これまでは仕事一筋に頑張ってきたが、定年退職したあと、どう生きればいいのか途方に暮れている。 そんな中、子育てと介護を終えたかつての友人・芳美から、一緒に暮らさな…

『やわ肌くらべ』奥山景布子

現代の韓国から次は明治時代の日本にタイムトリップです。 「別れた女に金の無心までして、あの人が目指すのは何なのでしょう――」明治に浪漫主義運動の旗頭「明星」を創刊し、数多の才能を育てた与謝野鉄幹。その人生には、彼に身も心も翻弄された女性たちが…

『フェミニストってわけじゃないけど、どこか感じる違和感について──言葉にならないモヤモヤを1つ1つ「全部」整理してみた』パク・ウンジ

先程このながーいタイトルの本を読み終えたところです。 『82年生まれ、キム・ジヨン』を生んだ韓国発、「これからの世代」の必読書! 「仕事」「家事」「結婚」「社会」…… 「気にしすぎかな…」とずっと自分に言い聞かせてきたけど、いつまでも引っかかるこ…

『たまたま生まれてフィメール』小川たまか

この本を読みました。 なんの絆か。なんの呪縛か。ときどきすごく滑稽に感じる。 結婚と夫婦別姓、政治とジェンダー、透明化される性犯罪被害者の声――。性暴力を取材しつづけるライターの著者が、この国で生きる女性やマイノリティが直面する困難を問い直す…

『火葬』金薫

この本を読み終えました。 死の影が忍び寄る妻を看病する私の前で あなたのあふれる生命力はまばゆい光を放っていた 第6回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」受賞作を書籍化 大手化粧品会社で役員を務め現場の指揮を執る「私」は、前立腺炎を患い…

『ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』アンジェラ・チェン その4

今日は303ページから読みます。 moyoco.hatenablog.com moyoco.hatenablog.com moyoco.hatenablog.com まずはほとんどすべての根底に見つかりうる、次のような大本の信じ込みに揺さぶりをかけることからだ。すなわち、セックスは私たちの原初的な本能の一つ…

『ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』アンジェラ・チェン その3

今日は203ページから読みます。 moyoco.hatenablog.com moyoco.hatenablog.com エース・コミュニティの夢は、共通の経験のある人々を集め、私たちがお互いを見つけたり、リソースを作ったり、大丈夫だと感じあったりするのを手助けすることだった。(220ペー…

『ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』アンジェラ・チェン その2

昨日の続きで、今日は103ページから読みます。 moyoco.hatenablog.com 男たちは女たちを支配するのに長らく恥の感覚を用いてきた。(131ページ) もう一度確認しとく。セックスは政治的なものだ。誰が快楽を得るに値するかも、何が型破りだと考えられるのか…

『ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』アンジェラ・チェン その1

今日からこの本を読みはじめました。早く読みたくて発売日まで待てなくて、先行発売の書店さんから取り寄せました。メモをしながら読み進めているので(まだ読み途中です)、ドキュメンタリー形式でお送りしたいと思います。 交際・結婚していたらセックスす…

『グレイスレス』鈴木涼美

読書を再開してエッセイばかり読んでいましたが、ついに読んだ物語はこちら。 デビュー小説『ギフテッド』に続き、芥川賞候補に選ばれた鈴木涼美の第二作。主人公は、アダルトビデオ業界で化粧師(メイク)として働く聖月(みづき)。彼女が祖母と共に暮らすのは…

『40才だけど大人になりたい』王谷晶

こちらの本をさきほど読了しました。 年はとった。しかし、なんか違う気がする。 身体の衰え、お金の不安、変えられない生活習慣……理想と現実のギャップに戸惑う中年世代へ贈る、痛快オトナ考! 「ウェブ平凡」の大好評連載を書籍化。 中学生の頃に憧れてい…

『東京日記7 館内すべてお雛さま。』川上弘美

シリアスな本を立て続けに読んでいたので、少し柔らかな本が読みたくなり、こちらを読了しました。 たんたんと、時にシュールに、そして深くリアルに。あなたの日常でも不思議なこと、実は起きていませんか? 奇しくもコロナ禍の3年間にあたった、2020年から2…

『パリの砂漠、東京の蜃気楼』金原ひとみ

今日から読み始めた本はこちら。 書かなければ生きられない、そして伝わると信じていなければ書けない、私は生きるために伝わると信じて書くしかない。デビュー20周年 パリと東京。二つの対照的な都市を舞台に綴る、著者初のエッセイ集。 一歳と四歳の娘を連…

『死ぬまで生きる日記』土門蘭 : ブックリスト

先日記事を書いたこの本、 moyoco.hatenablog.com 読み終わりました。 読んでいる間中わたしも共にセッションを受けている気がしたし、わたしも以前のカウンセリングから螺旋状に少しでも進歩していればいいな、と思いました。 あと、1人だけど独りじゃない…

『死ぬまで生きる日記』土門蘭

今読んでいる本はこちら。 日常生活はほとんど支障なく送れる。「楽しい」や「嬉しい」、「おもしろい」といった感情もちゃんと味わえる。それなのに、ほぼ毎日「死にたい」と思うのはなぜだろう? カウンセラーや周囲との対話を通して、ままならない自己を…

『毛布 あなたをくるんでくれるもの』安達茉莉子

読書スランプから復帰の1冊目(本当は1冊目は絵本を読んだのだけど)に選んだのがこちらの本でした。 安達茉莉子さんの『毛布 あなたをくるんでくれるもの』 これまで言葉と絵で「物語」を表現してきた作家、安達茉莉子の初エッセイ集。日々の出来事や感情を…

『暇と退屈の倫理学』國分功一郎

この本、「ひまりん」って言うんだってね。 暇とは何か。人間はいつから退屈しているのだろうか。 答えに辿り着けない人生の問いと対峙するとき、哲学は大きな助けとなる。著者の導きでスピノザ、ルソー、ニーチェ、ハイデッガーなど先人たちの叡智を読み解…

『チョコレータひめ』もとしたいづみ

5/1から本気出すなんて思っていたのですが、その日はなんだかんだと時間に追われ、結局読書は出来ずじまいでした。昨日(5/2)、美容院に行き、カラーリングをしている間に読んだ本が、もとしたいづみさんの『チョコレータひめ』でした。 あまいおかしの大好…