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140文字以上の主に本についてのつぶやき

フェミニズム

『少女、女、ほか』バーナディン・エヴァリスト

今日からGW前半用にと思い、この分厚い本を読みはじめました。 ブッカー賞受賞作品西加奈子さん推薦 今日はアマの演劇がナショナル・シアターで上演される初日。黒人として女性として日々受ける差別に立ち向かってきたアマが、50代になってついに栄光をつか…

『主婦である私がマルクスの「資本論」を読んだら 15冊から読み解く家事労働と資本主義の過去・現在・未来』チョン・アウン

先程この本を読み終わりました。 「主婦は家でぐうたら」している? 日本よりも家父長制が根強く、日本と同様に共働き世帯が急増する韓国で、社会から卑下されマイノリティになりつつあるひとりの主婦が、日本でも翻訳されている話題の書を含む15冊を読み解き…

『化学の授業をはじめます。』ボニー・ガルマス

今読んでいる本はこちら。 ●全米250万部、全世界600万部。2022年、最も売れたデビュー小説! ●ドラマ『レッスン in ケミストリー』原作! 著者デビュー作にして、世界600万部の大ヒット小説がついに日本上陸! 舞台は1960年代アメリカ。 才能ある化学の研究者エ…

『50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安心して暮らしていくために考えた身近な政治のこと』和田靜香

今この本を読んでいます。 『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』が政治本にして異例のヒットとなったライター和田靜香による、最新政治&フェミニズムエッセイ! 50代女性、フリーランス、ひとり暮らし。仕事は? 住…

『十九号室へ』ドリス・レッシング雑感

先日からスキマ時間に読んでいる『病短編小説集』、 この本、病と銘打ってて実はフェニミズム小説集でもあると思うのだけど。読んでいていたく感銘を受けたドリス・レッシングの『十九号室へ』について。 日々感じるモヤモヤが言語化されてる!と感じたとき…

『読書する女たち』ステファニー・スタール その3

ステファニー・スタール『読書する女たち フェミニズムの名著は私の人生をどう変えたか』の中で、 著者が取り上げた、読んでいた本一覧になります。 moyoco.hatenablog.com moyoco.hatenablog.com まず始まりは旧約聖書、『創世記』から。 罪を犯して神から…

『読書する女たち』ステファニー・スタール その2

前回ブログを書いてからだいぶ日が経ってしまいました。この夏は体調を崩したりして、もう若くはないことを思い知らされました。 9月に入ってこの本を読むのをゆっくり再開して先程読み終わったところです。 moyoco.hatenablog.com フェミニストが書いた著作…

『読書する女たち』ステファニー・スタール その1

今日からこの本を読み始めました。 育児のため新聞記者の夢を諦め、ライターとして働くステファニーは、 果てしなく続く家事と育児と仕事に追われ、閉塞的な日々を過ごす。ある日、学生時代に読んだベティ・フリーダンの『女性学の神話』を再読し感銘を受け…

『私は自分のパイを求めるだけであって人類を救いにきたわけじゃない』キム・ジナ

今日からこの本を読み始めました。 上野千鶴子さん イ・ミンギョンさん 推薦韓国で発売直後から大反響 共感の声自分の分け前を取り返したい女性のための野望エッセイ 待望の日本語訳 上野千鶴子氏 「男に伍して男が独占したパイを奪おうとしたキャリアウーマ…

『母親になって後悔してる』オルナ・ドーナト

昨日からこの本を読みはじめました。 子どもを愛している。それでも母でない人生を想う。 社会に背負わされる重荷に苦しむ23人の切実な思い。世界中で共感を集めた注目の書! 著者はイスラエルの女性社会学者で、この本の調査・研究母体は従ってイスラエル人…

『ミライの源氏物語』山崎ナオコーラ

今日はこの本を読んでいます。 〈ルッキズム、ロリコン、不倫。現代を生きる私たちは名作古典「源氏物語」をどう読めるか〉 〈人気作家・山崎ナオコーラによる現代人のための「源氏物語」エッセイ〉現代人が「源氏物語」を読むときのハードルとなるのは、ひ…

『やわ肌くらべ』奥山景布子

現代の韓国から次は明治時代の日本にタイムトリップです。 「別れた女に金の無心までして、あの人が目指すのは何なのでしょう――」明治に浪漫主義運動の旗頭「明星」を創刊し、数多の才能を育てた与謝野鉄幹。その人生には、彼に身も心も翻弄された女性たちが…

『フェミニストってわけじゃないけど、どこか感じる違和感について──言葉にならないモヤモヤを1つ1つ「全部」整理してみた』パク・ウンジ

先程このながーいタイトルの本を読み終えたところです。 『82年生まれ、キム・ジヨン』を生んだ韓国発、「これからの世代」の必読書! 「仕事」「家事」「結婚」「社会」…… 「気にしすぎかな…」とずっと自分に言い聞かせてきたけど、いつまでも引っかかるこ…

『たまたま生まれてフィメール』小川たまか

この本を読みました。 なんの絆か。なんの呪縛か。ときどきすごく滑稽に感じる。 結婚と夫婦別姓、政治とジェンダー、透明化される性犯罪被害者の声――。性暴力を取材しつづけるライターの著者が、この国で生きる女性やマイノリティが直面する困難を問い直す…

『ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』アンジェラ・チェン その4

今日は303ページから読みます。 moyoco.hatenablog.com moyoco.hatenablog.com moyoco.hatenablog.com まずはほとんどすべての根底に見つかりうる、次のような大本の信じ込みに揺さぶりをかけることからだ。すなわち、セックスは私たちの原初的な本能の一つ…

『ACE アセクシュアルから見たセックスと社会のこと』アンジェラ・チェン その2

昨日の続きで、今日は103ページから読みます。 moyoco.hatenablog.com 男たちは女たちを支配するのに長らく恥の感覚を用いてきた。(131ページ) もう一度確認しとく。セックスは政治的なものだ。誰が快楽を得るに値するかも、何が型破りだと考えられるのか…

『バッド・フェミニスト』ロクサーヌ・ゲイ

先日読み終わった本ですが、感想をあげ忘れていましたロクサーヌ・ゲイの『バッド・フェミニスト』。 私はピンクの服も着たいし男性も好きなダメ・フェミニスト。 でも、矛盾を抱えて完璧ではない自分や他人を受け入れ、分断を乗り越えて差別のない世界を夢…

『目覚め』ケイト・ショパン

ケイト・ショパンの『目覚め』を読み終える。 アメリカフェミニズムの先駆的名作。旧社会の家族や性の伝統から女性の解放を描く、アメリカ文学史上に輝く珠玉名品集。 色々考えたり思うところがあるのだけど、言語化しようとすると言葉足らずになってしまう…

『ヒロインズ 』ケイト・ザンブレロ : ブックリスト

ケイト・ザンブレロ『ヒロインズ 』で、取り上げられている本の中から読みたいと思った本と参考文献及び関連本一覧です。 この本の紹介記事はこちら。 moyoco.hatenablog.com 例によって自分の備忘録的なもの。署名の前の★印は持っている、もしくは既読本で…

上野葉子のことば

先日読んだ谷崎由依さんの『遠の眠りの』でその存在を知った、1911年に日本初の女性による女性のための文芸誌として創刊された『青鞜』に参加していた上野葉子。 長沼(高村)智恵子による創刊号の表紙Photo: Wikimedia Commons 明治・大正期の評論家、小説…

『森をひらいて』雛倉さりえ

雛倉さりえ『森をひらいて』を読んだ。 一言で言えばガールズフッドものだけれど(百合描写あり)、今のわたしにチューニングがあっていた本だった。 男たちに、大人たちに、私たちは養われている。そうだ、本当はみんな、痛いほどそのことをわかっている。…

狂気の妻たちへ

元々、今年の1月12日にnoteに書いた記事だけど、はてなブログにも書いてみます。(はてなブログさん、はじめましてな実験です) note.com ケイト・ザンブレロの『ヒロインズ』を読み終わった。 彼女たちもこの道を、めちゃくちゃになりながら進んでいった ― …