先日からスキマ時間に読んでいる『病短編小説集』、
この本、病と銘打ってて実はフェニミズム小説集でもあると思うのだけど。
読んでいていたく感銘を受けたドリス・レッシングの『十九号室へ』について。
日々感じるモヤモヤが言語化されてる!と感じたときの驚き。
結婚した女性に必ず訪れる虚無感(周りから見たら絶対にわからない、逆に恵まれていて幸せだと思われるかもしれない)みたいなものが確かな筆致で説得力を持って描かれていて、こういう気持ちは男性には絶対に理解できないし、してもらえないとわたしは経験上思うのだけど、この物語を読んだら夫という名の男性達に頭では理解してもらえそうな気がするの(心では納得してもらえないというか拒否られるだろうけど)。
時に命さえ奪いかねないほどの虚無感、絶望感を結婚生活を機能させ維持させるために妻や母という名の女性達が持つということを。
そして一緒に暮らしてても女性と男性には決して交わることのない大きな隔たりがあるということを。
古今東西、ずっとずーっと人間って変わらないんだな、と思いました。
あと50ページほどで読み終わっちゃうなぁ。よい短編集ですよ。