PARANOID ANDROID

140文字以上の主に本についてのつぶやき

シルヴィア・プラスとヴァージニア・ウルフとアレキサンドラ・アンドリューズ

わたしはどちらかというと、マルチタスク的な行動が不得手なのですが、今この3冊の本たちを併読しています。

シルヴィア・プラス詩集』シルヴィア・プラス

若くしてその才能をあらわし、30歳で悲劇的な死を遂げたことによって伝説的な存在となっている詩人・シルヴィア・プラス。愛と苦悩によってすぐれた作品を生み出した彼女の詩47篇を収録。2022年に没後20年を迎えた詩人・吉原幸子が歳月を費やし英文学者の皆見昭とともに訳出した翻訳詩集。

『ある作家の日記』ヴァージニア・ウルフ

いま読んでいる本、創作過程の実際、本の評判や売上げ、エリオットやフォースターとの交友など、1918年36歳の年から1941年自殺する直前までの日記。死後、夫レナードによって文学活動を中心に編纂された本巻は、創造の苦しみと楽しみを生き生きと伝える。
[1976年『ヴァージニア・ウルフ著作集8』/1999年『ヴァージニア・ウルフ・コレクション』の1冊として/2015年7月新装版初版発行]

『匿名作家は二人もいらない』アレキサンドラ・アンドリューズ

作家になることを夢見るフローレンス・ダロウはある日、匿名のベストセラー作家、モード・ディクソンのアシスタントとして雇われる。最初はまじめに仕事をしていた彼女だったが、次第にモードの原稿へ自分の文章を入れ込み、共同執筆者じみたことに快感を覚えるようになる。そしてとある事故がきっかけとなり、作家になりたいというフローレンスの野心が爆発し……予想できないどんでん返しの連続に驚愕必至のサスペンス

シルヴィア・プラスの詩集は読み終わって、残りの2冊を併読中なのですが、アレキサンドラ・アンドリューズの『匿名作家は二人もいらない』の45ページに衝撃の文章が!

フローレンスは図書館に通いつめ、日々の現実とはまるで異なる人生を覗くことに夢中になった。特にアンナ・カレーニナや『ある婦人の肖像』のイザベル・アーチャーのような、表向きは華やかだが内実は不幸なヒロインの物語に強く心を惹かれた。が、じきに物語の中の女性から書き手の女性へと興味が移り、シルヴィア・プラスヴァージニア・ウルフの日記を貪り読むようになった。

あ、あの、わたし今まさにシルヴィア・プラスヴァージニア・ウルフは日記を読んでるんですが
(*゚O゚)ポカーン

なんですかこのスタンド使いスタンド使いは惹かれ合う的な偶然?必然は!?
こういうことがあるから読書はおもしろいし、やめられないですよね。

ちなみに調べてみましたが、シルヴィア・プラスの日記は『The Unabridged Journals of Sylvia Plath』として2000年に出版されているけれど、邦訳は出ていないみたい。
残された日記の最後の1冊は浮気した元夫君が焼いちゃったという…。

ヴァージニア・ウルフの日記も残された全てではなく、夫君の悪く言えば検閲済みのヴァージョンなんですよね、世に出版されているのは。

シルヴィア・プラスの日記、とても読みたいです。どなたか邦訳してくださらないかな…。